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エル・チカーノ レジェンド・オブ・ストリート・ヒーローのbluemercenaryのレビュー・感想・評価

3.9
イースト・ロサンゼルス。
双子の少年ディエゴとペドロ、友達のホセは、ホセの父親でギャングリーダー・シャドウが伝説の処刑人“エルチカーノ”によって殺害される現場を目撃する。

20年後、ロス市警の刑事となったディエゴはギャングの対立抗争を捜査していたが、その渦中で浮上したのは自殺した弟ペドロだった。
捜査の過程で知ったペドロの志 ―― 服役中のペドロは多くを学んで、ペドロなりの正義でディエゴを助けようとしていたのだった。
ペドロの遺志を継いでギャングと闘うと誓ったディエゴ ―― 対峙するギャングはショットガンこと幼馴染のホセ。



“チカーノ”とはメキシコ系アメリカ人の事。
米墨戦争~カリフォルニア併合に至る歴史的背景と貧困が生み出したのは暴力とアメリカに対する鬱屈。
メキシコ系アメリカ人の為に闘うと誓ったディエゴは普通の警察官。
発明したり、資金に物言わせるセレブリティヒーローでは無いし、虚弱青年がドーピング強化する訳でもない。
等身大の人間が同胞の為に闘う物語は決して派手なアクション物では無いけれど、広義で真面目で実直で不思議なシンパシーに溢れている。
これはシリーズ化して欲しい。
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