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ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -のMondeFilmのレビュー・感想・評価

4.2
 ヴァイオレットエヴァーガイデン。すみません。外伝から見始めた。『カムイ外伝』。こういう幼児的とも言うべきか、感情のおぼつかない女性の恋愛を描くのは今日日難しい。実際外伝はその部分に焦点は当たらない。(「愛してる」)。『GunslingerGirl』とか思い出す。孤児、憐憫の難しさ。セカイ系。捻れたフェミニズム。色んな女性の姿があっていいと思う。『マイ・フェア・レディ』、『ピグマリオン』。『聲の形』と感動ポルノとか。様々な作品が成立しているのは大切。もはやお淑やかな女性像さえも否定される時代が来たのかもしれない。メイド。強くなければいけないというのも難しい。それは男性がいつか来た道。またどこかのタイミングで反動が来るだろう。芸術は傷をつけるものからつけられるものへ。やがて別の世界を見せてくれなくなるのかもしれない。
 等身大の少女というか、久しぶりになろう系じゃないオタク・ファンタジーを目にした気がする。この慣れ親しんだ世界。非ナーロッパ。義手のデバイス的な話にあんまりならないのもいい。1920年代ってあんなに義手の技術発達してたのか?ハガレン。音楽も派手すぎない感じでいい。牛尾憲輔では無いけれど。美術は圧巻。エンディング...茅原実里の歌声あんまり良いと思えないです。静謐な音楽とビジュアルはお手のものですね。妹に最初から手紙ぐらい書いとけやとも思うがそんな精神状態でもなかったのかもしれない。
 奥歯を抜くかもしれない。両腕がなくなっても生きている姿に鼓舞される。俺もこのくらい捻くれてるんだし誰か家庭教師してくれ。貴族はいいですわね。俺を助けてくれる人はどこかにいるのか?メイド、シスター、ドールとか権力の勾配のような問題もあるのかも知れないが、ゲマインシャフト的な環境構築は人間の救済のために必要なのかも知れない。時代状況的にはゲゼル寄りなんだろうけど。多少強引にでも出会わなければ変われない。コロナ禍だろうがなんだろうが他人の命を気にもせず触れ合う他には。きっかけが復讐でもね。マスクは他人の評価であり、外さないことで「お前が理由で死にたく無い」と意思表示できる。コロナは腹上死...福祉、ボランティア。メイドにもたれているようで実はメイドももたれている。自己否定は思念でしか氷解され得ないのか?俺はつら〜い。俺の人生否定されちゃった。一人で頑張っていても救われないという事実をまざまざと見せつけられた気にもなる。「一人前の女性」とか端から見たら色々怒られるのかも知れないが当人らが楽しそうならいいと思います僕は。正しさは一つでは無い。一人では一人前になれないので俺はカス。「必要になればいつだって僕に電話をかけて」。みんなこんなに優しかったらいいんだが。Filmarksだと悠木碧の昔の芸名晒されてるのなんなんだ。
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