『届かなくていい手紙なんてねえからな』
両腕義手の手紙代筆業のヴァイオレット・エヴァーガーデンは、貴族の娘イザベラの教育係として寄宿学校へと赴く依頼に就き…というお話
アニメを前編通して観ていないと、単作としてはなかなか感情移入しにくいと思います
というのも、兎にも角にもこの物語はヴァイオレットという"兵器"として育てられた少女が、"人間"として生きることを学ぶ成長譚だからです
その過程は様々な経験、幾多の人々との触れ合い、幾重にも積み重ねた時間の層で語られており、この一作を観て「ははーん」となられても却って困ります笑
是非、アニメを一通り通してご覧になってほしいです
私は若い頃、とても手紙が好きでした
もう、めっきり書きません
なんなら年賀状も億劫です
でも、あの頃、何か、胸から湧き上がって、指からペンに伝わり、便箋に綴られたその言葉達は、とても愛おしい熱を帯びて、その誰かに確かに届いていたのです
彼女はどうしているだろう?
あの気恥ずかしい時代を、そして涙に変わってしまうほどの思いを、このアニメを観るといつも思い出します