「少し、疲れてしまいましたね」
綺麗な世界観がそこにはあった。悪い人なんかいない。ただただ純粋な人達だけで作られた世界だった。見ていて心地よく、清々しい気分だった。
本編の序盤より、圧倒的に人の気持ちに寄り添い、言葉を紡ぐだけでなく、手を取り、抱きしめて、人と付き合っていくヴァイオレットの姿に感動を禁じ得なかった。
時間の流れの表現方法に抜群のセンスが光り、心情の微妙な変化を表情に昇華させる技術は天下一品。ありがとう、京アニ。
強いて言うなら、話が間延びしているように感じてしまった。映画と本編とを比べるのはナンセンスだが、それでも本編の方が24分のストーリーに対して、スッキリした作りになっていた。
ただ映画の良さとしての、じっくりと描写の豊かさ、綺麗さを十分に味わえる内容となっていた。