とみー

燃ゆる女の肖像のとみーのレビュー・感想・評価

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)
5.0
今までみた中で一番の美しいラブストーリー映画です。
劇中で使用されたのはたったの2曲だけ。
この映画のために作られたあの不協和音のようなザワつきから始まる村の女たちが歌う美しいオリジナル曲と、マリアンヌがオルガンで弾いてみせたビバルディの協奏曲「夏」、それがラストで迫力満点のオーケストラで演奏されたがたったのこの二曲だけ。だけどまったく足りないことも違和感などもなくむしろそのおかげで、この二つの曲がよりコントラスト強く、より印象に残り強くこの映画を飾る劇伴となっていた。

この時代の女性としての社会的地位の低さ、それゆえに余計同性同士の恋愛なんて許されるわけもなく。
静寂が、薪の音が、波の音が、服の擦れる音が、景色が、使用されたたった二つの曲が、流れる空気が、燃ゆる女の肖像の絵が、全てが美しかった。美しかった。
Best movieの上位に食い込んできた。
とみー

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