caho

燃ゆる女の肖像のcahoのネタバレレビュー・内容・結末

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

レズビアン要素もあるけれど、所有される女性が1番のテーマの映画。途中の歌のシーンは「私たちは所有から逃げられない」の意味になっているらしい。

つい最近まで(そして今も色濃く残っているけど)、女性は男性の所有物・財産でしかなかった。
そんな時代に静かに怒り、結局男性の所有物になるしかない女性たちが描かれていた。

最後の一方的にエロイーズが映される長尺のシーンは、女性が無遠慮に見られる、気持ちを無視された扱いをされていたことを表しているのかなあと。大学の講義で、絵画においての女性のヌードの圧倒的多さ、視線の一方的さ・無遠慮さを論じていたな〜と思い出した。
ルノワールの『桟敷席』とカサット(女性画家)の『オペラ座にて』がとてもわかりやすい対比例。前者は男性視点で女性が観劇の場で男性に見られることを微笑みながら受け入れていて、後者は観劇に集中する女性を無遠慮にオペラグラスで眺める男性が皮肉を込めて描かれている。

配属先によるけど、これからの仕事や私生活含め今の不平等さが少しでも改善されるよう頑張っていきたい✊
caho

caho