燃ゆる女の肖像のえいがんごのレビュー・感想・評価

いやこれ難しいけど素晴らしい作品だった…
鍵となるのは、オルフェウスの神話。あの会話を思い出せば、エロイーズがなぜマリアンヌを振り返らせたのか、そしてなぜマリアンヌの方を向かなかったのかがわかるはず。

また、見る見られるという視線の関係も面白いと思った。画家とモデルは単一方向の関係性ではなく、モデルもまた画家を眼差すという双方向の視線が存在している。そしてさらに面白いことに、絵もまた作者を眼差すのである。ある意味無限の視線の連鎖が存在しているのだ。