ぴがし

燃ゆる女の肖像のぴがしのネタバレレビュー・内容・結末

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

大学院まで油絵専攻でただただ油を売ってた身としては、見ておきたいなぁと思いながらも序盤5分で寝落ちすること3回くらい。もう直ぐアマプラから消えちゃうということなので、意を決して朝から見たら、いやぁ、面白かった。けど、前半の冗長さたるや、寝落ち必須なもの静けさ。あんまりこういう百合もの?には興味ないけど、肖像画が出来上がっていく過程がシンプルにリアリティがあって、「たまには肖像画でも描いてみるかぁ」って思うような仕上がり。まあ、そこは主題じゃないんだけろうけど,しっかり細部までこだわってるので、昔油絵描いてた人が見たら「久々にやりますかぁ」ってなる人は多そう。
内容もなんだかんだとズルズル2人の関係が発展していく中で引き込まれる部分もあるし、ソフィの妊娠と中絶という副題がなんだかカジュアルに描かれていて男性目線では「大丈夫かコレ」って思ってしまう。
序盤にマリアンヌがチェンバロで辿々しく引いたヴィヴァルディの「夏」と島の女たちの無伴奏ソングくらいしか音楽が流れてこなかったけど、最後のエンディングでまさかまるまるたっぷりヴィヴァルディが聴けるとは…。冗長かつ象徴的でちょっとよくわからない部分も多かったけど、エンディングで一気にカタルシスを感じることができた自分を芸術家思考であると褒めてあげたいと思いました。
エロイーズの流した涙はマリアンヌの涙でもあるんだなあと感じた瞬間、中年のおっさんも涙を流してしまいました。
久々にヴィヴァルディのCDを探さないと。
2023年8月30日現在、アマプラから消えるまであと3日!!
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