Arlecchino

名もなき生涯のArlecchinoのレビュー・感想・評価

名もなき生涯(2019年製作の映画)
3.4
真面目な良い話でした。正義を貫くことで自分が死ぬ分にはまだ覚悟の死でいいんですが、それが家族を犠牲にすることだと辛いですね。私自身は自信がないです。当時の日本だったら非国民呼ばわりされるわけですからねえ。まあドイツじゃなくて併合されたオーストリアの田舎だからナチスへの服従心なんか持ちようがないんでしょうけど。

ナチスや警察がドイツ語でしゃべっていることに意味があったのでしょうか。たぶんあったのでしょうが私にはわかりませんでした。つか意味ないと思います。ドイツ公開はたぶん全部吹替でドイツ語だったんでしょうね。それに日本語字幕を付けた方が雰囲気が出たんじゃないのかなあ。ヴィスコンティ映画をイタリア語吹替版で日本公開したように。

徹頭徹尾短焦点のパンフォーカス画像にこだわって作られてます。
独特のパース感と背景の美しさが際立ちますね。室内や人物アップのシーンでは移動カメラにより歪が目立ちますが効果を狙ってるんですかね?

クラシック中心の音楽も結構凝っていましたが、控えめでそれほどの効果は上げていない感じ。

関係あるようなないような話ですが、多くのオーストリア人は「サウンド・オブ・ミュージック」をあまり好きではないようです。オーストリア人をナチスの協力者として描いているから。
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