名もなき生涯の作品情報・感想・評価

上映館(16館)

「名もなき生涯」に投稿された感想・評価

LaserCats

LaserCatsの感想・評価

3.6
寝るとは思ってたけど、やっぱり寝てしまった。テレンス・マリック作品を映画館で観てみたかったんだけど…
信仰とか信念のない自分には理解や共感は難しかった。何のための命なの?家族に犠牲を強いてもいいの?と思ってしまった。
でも、あのような時代において、正しいと思えないことに抗う勇気のあった人たち1人1人の存在を語り継ぐことは大事だと思った。
音楽が美しかった。
本当に長編映画。
字幕がないシーンが多いから少し気になる部分は、多いけど
そんなことよりも
最後のエンドロールの言葉で映画で伝えたかったこと全てが心に刺さった。

家族のためにちゃんと言うこと聞いておけば良かったのかもしれない
でも、私は
フランツの中での正義を世の中に流されず貫き通す姿本当に偉大だと感じた。
そして、哀しみの中それを理解し、
正義を貫くように願った妻が本当に素敵。

名もなき生涯
本当に題名通り。
名もなき生涯だからこそ偉大。
家族のことを想うなら、ヒトラーへの忠誠を口だけでも誓えばいいのに…と思ってしまう。

だけど、それを犠牲にしてでも大事なことがフランツにはあったということだろうか。
妻が最後まで夫の意志を尊重したところにも胸を打たれた。

「現在の社会がそれほど酷くないのは、善良なままに名もなき生涯を送り、今は訪れる人もいない墓に眠る人々のおかげである」

このエンドロール前の言葉で、3時間かけてこの映画を観た甲斐があったと感じた。
さば

さばの感想・評価

4.2
テレンス・マリック作品はツリー・オブ・ライフと聖杯たちの騎士を睡魔と戦いながら観たので、この作品もそうなるのではと不安だったけれど、他の作品よりは見やすくてちゃんと最後まで覚醒したまま観れた。

映像がとにかく綺麗。
自然に囲まれた村の風景と、その中で生きる主人公と家族たちの生活が、とても美しくて愛おしく感じた。
家族が苦しむとわかっていても自分の信念を貫く主人公のことを、理解できないまま観ていたけれど、最後のジョージ・エリオットの言葉でハッとした。

劇場で隣に座ってた人のマナーが悪かったのがすごく残念だった。エンドクレジットの数分前に盛大にガサガサ音を立て周囲の観客を気にすることもなくスクリーンに影を落としながら出てったその人にはこの作品は合わなかったんだろうな。なので3時間っていう長さに耐えられそうにない人にはあまりおすすめしません。
リョウ

リョウの感想・評価

1.6
テレンスマリックの作品は「ツリーオブライフ」以降全て映画館で見ているがその度にもう金輪際テレンスマリックなんて見てやるもんか!と思っているのに結局また見てしまうという。
大体が豪華キャストに騙されての結果なのだが今回に限ってはキャストが全然豪華じゃない(汗)とうとう俳優からも見捨てられたかマリック!?
しかも今回上映時間が175分!テレンスマリックで3時間なんて精神が耐えられるか本気で不安だった。
さてさて映画が始まるや早速驚く!何と台詞が(テレンスマリックにしては)多いのである!「聖杯達の騎士」の時なんて台詞全部パンフレットに載せられる位しか無かったのに。
そして何とストーリーが難解でないのだ!
まあ主人公が多くを語らないのでいったいどういった信念を持っていたのかイマイチわからなかった。
反ヒトラーなのか、神に何かをちかっているのかよくわからないただの石頭男にしか見えなかった。
前半はそんな偏屈男が最愛の妻と出会い、幸せな農家生活を送っていく姿を描いていてそんなに退屈しなかった。
こりゃ最後まで見れるかな?と油断してしまったら後半ひたすら退屈でスーパー長回し。内容にしたら20分あれば描けそうなとこを徹底的にまるで意地悪をするかのように長時間かけて撮影されている。
内容はスコセッシの「沈黙」そのまんま。今回も意外にもドイツ政府が一生懸命妥協点を探してくれるもそれを一方的に拒む主人公に逆に腹がたった。
そりゃ政府も死刑宣告するしかないよ。
主人公あんな愛してくれる奥さんや娘達がいるのにあんなに頑なに自分の意思を尊重するなんて、そこには誇り高さとかではなくただのエゴしか感じられなかった。
しかも自分の行いのせいで奥さんは村八分みたいな状態に苦しんでいるのに。
しかも自分の母親まで苦しめて本当にこの男は自分がとっている行動が正しいも思ってるのか!?だとしたらその根拠は何?
なぜ自分の愛する人を幸せにするという最もシンプルで喜びに溢れた道を選択しなかったのだろう。私の様な凡人にはとうてい理解が及ばない作品だった。。。
Kaoru

Kaoruの感想・評価

3.2
本当に本当に本当に信念を貫くと腹に決めた人って「何の意味があるの?」なんて考えないし問わないものなんだな。

貫いた人と、それを支えた人の崇高な物語。

白状すると、テレンス・マリック監督は『ツリー・オブ・ライフ』以来、少々トラウマがあったアタシ。でも、よく考えてみれば、この人は巨匠だし、おじいちゃんだし、若者にはわかり難い死生観や哲学を持っていて当たり前。もう、それは、あのとんでもなく美しい村の映像だけで全てが説明つく感じがした。

フランツの最期の日のあと、一層に村が綺麗に映ってしまうのは、かえって命の素晴らしさを見せつけられたような感じ。
フランツは命を輝かせるためにあの決断をしたのだと思う。皮肉なんだけれどもね。

何が正義で何が悪かの観念がはっきりしなかったこういう時代を経て、好き勝手なことを言える今があると思うと、敵味方関係なく昔の人たちには感謝しなくてはいけないなあと感じるわ。

この監督は示すことはしても、教えてくれる人ではないから、観る人を選びますわよ。ちゃんと自分で答えを見出せる人しか観ちゃだめ。
個人的には編集を楽しむ映画と解釈した。ダラダラと続くシーンがほとんどないので、3時間だろうとだらけはしない。冒頭の悲劇が始まる前の日常すら奇妙なところでカットしている。一方で、物語はナチスとそれに抗う者という範疇から一切逸脱しなかったので、最後に最大の悲劇があるかないかぐらいしかハラハラがないのは流石に厳しいか。A Hidden Lifeを『名もなき生涯』としたのはすごく良いと思います。ブルーノ・ガンツの遺作。
yukarin

yukarinの感想・評価

2.5
長い!!
長すぎる!!!

物語が淡々と進んでいくので、正直、長さがつらかった
もうちょいテンポよくするか、カットしてほしかった、個人的意見だけど

あと、ドイツ語の字幕!
アメリカとドイツの合作なのに、なんでつけないのか理解に苦しむ
なに言ってるか分からないシチュエーションにする必要性を全く感じなかった

と、それはさておき、内容としては

忠誠を拒むことは死を意味する
それでも貫き通す信念
愛する家族を巻き込むその選択
言葉だけだ、と言われても、屈することのない頑ななその生き方

否定も肯定も出来なかった
自分に嘘をついて、分かったって言えばすむだけなのに
戦場に行って、人を殺めずにすむ選択肢も用意されるのに

貫いたことは愚かだろうか
誰かを正したいわけではなく、ただ、自分に嘘をつくことを拒むその生き方
それは愚かなことだろうか
私にはそうは思えなかった

でも、一方で同じくらい、遺される人たちを考えれば
その信念ゆえに死ぬことが正しいとも思えなかった

どこまでも切なく悲しい生き方と信念だった
これから自分が読む詩や散文の、山や田畑についての描写はすべてこの映像によって想起されるだろうと思うような、丁寧で確かな肌触りのする水や土や植物の映像。

主人公フランツの妻ファニの「あなた(主)はどこにおられますか。わたし以上に彼を愛しているあなた、彼に勇気をあたえてください。」という旨の言葉によって、誠実に生きるということに勇気が必要になる時代だったのだと改めて感じさせられるところがあった。麦を収穫し、じゃがいもを植え、牛や豚を飼育しながら教会を訪れ、子どもを慈しむという生活と地続きの、奇跡のような誠実さ。
えいこ

えいこの感想・評価

3.7
正義とは?
その選択をして状況は変わらないとしても、また意に反する選択をすれば状況は変わるかもしれないけれども、
今目の前の自分の信念、正義を貫けるか。

壮大な自然が主人公の心情によって、きれいにも恐れにもみえる。
太陽に照らされる光がすごくきれい。
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