紅茶

レ・ミゼラブルの紅茶のレビュー・感想・評価

レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)
3.9
ラジ・リ監督作品。ヴィクトル・ユゴー版のタイトルをそのまま引用することに何ら違和感のない現代の悲劇。世界各地に飛び火したBLM、人種の坩堝の国であるフランスも例外ではないことが如実に表れている。民衆はSNSやドローンなどのアイテムを用いることで、警察の横暴も明るみにできる。そうしたテクノロジーの発展により、民衆は以前よりも力を持つ存在になり得たが、一方でそれは暴力に対して暴力で抵抗するしかない、負の連鎖も意味する。そうせざるを得ない状況は悪循環だが、唯一の希望は民衆に「怒り」という感情が備わっていること。その「怒り」の剥き出し感が凄まじい。
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