ごとうあやの

レ・ミゼラブルのごとうあやののレビュー・感想・評価

レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)
4.7
かの有名なレ・ミゼラブルの舞台となったパリ郊外の街では今もなお権力者と市民の対立が続いているー移民、人種という新たな問題を加えて。
現代のフランスを舞台に新たに描く「レ・ミゼラブル」
本作が長編デビューだという実際にこの街で育ったラジ・リ監督も登壇した贅沢な試写会で鑑賞させて頂きました🇫🇷
カンヌやゴールデングローブ、そしてアカデミー賞と「パラサイト」と同じ賞レースで戦う機会も何かと多かった本作。結果論だけど「パラサイト」がアカデミー賞作品賞、監督賞、脚本賞取るなら国際映画賞はこの作品に取って欲しかった…!それ程素晴らしい、心に刺さる作品でした!!!!
「パラサイト」でソン・ガンホの表情だけで全てを語る演技が大絶賛されていたけど(こちらも本当に素晴らしくて、特にクライマックスでの表情の変化はあれだけで「パラサイト」のメッセージ性を一手に担っていると言っても過言ではない)
「レ・ミゼラブル」のラストカットの子役の表情もそれに匹敵するくらい素晴らしい!!祈るような、縋るようなそんな気持ちで彼の目を見つめながら涙が出そうになりました。
ジャン・ヴァルジャンがまた生まれるように、そんな街に、国に、世界にしていかなきゃいけないと痛感させられました。