『ジョーカー』でしっくりこなかったリアルがここにあった。ここからジョーカーが生まれるなら納得できる、て言い方もあれだが、それぐらいどーにもならない環境、負のループ。終幕「悪い人間はいない。育てる者が悪いだけだ。」という小説『レ・ミゼラブル』の言葉が引用されるけど、団地に住む人々、特に子供達を見ていてずっとそんな思いが頭でぐるぐるしていた。
おそらく数名の役者以外は、その地域に実際に住む人達(特に子供達は)なのだろう、ほぼドキュメンタリーのようなリアルと臨場感、だけじゃなくフィクションとしても秀逸で終盤などまるでアクション映画のような迫力で圧倒される。そして観客に結末を委ねる強烈なエンディング、、、!脳裏に焼き付いて離れない。