ジジョ

レ・ミゼラブルのジジョのレビュー・感想・評価

レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)
4.0
アメリカや南米を舞台にした映画を観ているような映像と物語。現在進行形の「レ・ミゼラブル」は想像以上に過酷で、マイノリティの中にも「分断」があり、人間という生き物の複雑さを感じます。

不満がありながら現状に甘んじている人たちに「NO!」を突きつけるような終盤の展開。暴力しか解決法の無い世界の結末は「ミゼラブル」でしかない。

「世には 悪い草も悪い人間もいるものではない。ただ育てる者が悪いばかりだ」
映画の根本を鋭く突くようなビクトルユーゴーの一節に、しばらく動けなくなった。子供の未来は大人次第で、その責任は重大だと改めて思います。

監督曰く、本作は3部作の予定とのこと。次回作も本当に楽しみです。
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