たく

レ・ミゼラブルのたくのレビュー・感想・評価

レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)
3.8
現代のフランスでアフリカ系移民を威圧的に取り締まる警察の実態を描いてて、題名はヴィクトル・ユゴーの「レ・ミゼラブル」と同じ街が映画の舞台になってるからなんだね。

新入り警官が転任してくるところから始まり、先輩2人とチームを組んで街をパトロールしていくんだけど、リーダー格のクリスが住民に対してとにかく威圧的。新入りのことも最後までポマードってあだ名で呼んで敬意のかけらも無い。令状持たずに家宅捜索したり法律ギリギリのことをやってて、警察側の方が犯罪者に見えてくる。彼らがいかに住民から嫌われてるかっていうのを強調して描いてたね。

やがてライオン誘拐騒動から犯人のアフリカ系の少年にとんでもない事態が起きて、それを撮影したドローン動画を回収しようと奔走するクリス達の傍若無人な振る舞いに呆れてしまうんだけど、唯一新入りだけが人としてまともな行動を取る。
終盤の怒涛の展開が「ドゥー・ザ・ライト・シング」思わせたね。
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