くろみ

レ・ミゼラブルのくろみのレビュー・感想・評価

レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)
4.8
最高に面白かった。
大人としての自分の立位置を突きつけられる。
いやパラサイトじゃなくこちらでしょう。

展開もアタイは全く読めなかった。
実際、どうなって終わるのか?作品は観客に委ねている。(解説を読んだら3部作のうちの一本目だそうです)

子供達は何も持っていない。家も仕事も生きるための食料も。大人が与える事が前提で彼らの生は成り立つから。
対して大人は様々な物を抱えている。ひとつ踏み外せば転がり落ちる事を経験で知っている。そうはなりたくないから、見栄を張り、虚勢を貼る、嘘をつく、知ってるフリ、見ないフリ。そこに誰かを思いやる優しさはない。自分の立ち位置を守るのに精一杯だ。

子供達は失うものは何もないから正義を貫けるのだ。

そう、
この作品は「黒人差別の」とか「移民の問題に」とか言われてるけど
「汚れてしまった自分大事の大人VSピュアで後先を考えない子供」
の話じゃないのか?

そして誰も笑って無かったけど市長とサーカス団の小競り合いがコミカルで爆笑でした。サーカス団のマッチョムキムキさん達が「ジョニー」を探して凄みまくるんだけど、「ジョニー」の事が心配で心配でってのが滲み出てて可愛いおっさん達です。

スパイクリーさんが絶賛してると聞いた。
それで観たいなーと思ったんだよね。

おフランス映画は🇫🇷言葉も俳優陣も全く分からないから作品に集中できるなー
韓国映画もね。


最後に出てきたビクトルユーゴーさんの言葉を読んだら涙が止め処なく出てきた。あれはなんだろう。悲しい訳じゃない。悔しいわけでもない。ただ胸が締め付けられて涙が出た。
自分が無力だからなのか?
くろみ

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