これが実話ベースの映画だなんて。ユーゴーの小説「レ・ミゼラブル」の舞台となったパリ郊外のモンフェルメイユ。低所得者や移民たちが多く、常に犯罪と隣り合わせで暮らす人々。
ある少年が引き起こした些細な出来事がきっかけとなり、対立する大人たち、警官、そして子どもたちを巻き込んだ騒動が勃発。
自分可愛さに自己防衛に走る大人たちには胸糞悪さを感じずにはいられない。“自分たちこそ正義！”な人間ばかりの中で、子どもたちを導くことなんて不可能。
何が正義で悪なのか、許されざる不正に容赦など必要なく、目には目をな展開に心揺さぶられる。
花の都と呼ばれるパリの郊外がこんな闇を抱えているとは。貧困からの犯罪を扱った映画が多い中で、一番心に響いたかも。
誰もが誰かの家族で、愛する人たちと平穏に暮らしたいに決まってる。そんな中で、悲しみ、憎しみ、怒りに満ちた子どもたちの表情が忘れられない。
最後まで目が離せない映画。とっても良かった。
2020年劇場鑑賞26本目
