たけ

レ・ミゼラブルのたけのレビュー・感想・評価

レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)
4.5
来年から社会人と言うことで大学の友人3名と卒業旅行で先月ベルギーへ、最終日に特急列車で憧れのフランスまで足を伸ばしてきました、1日しか居られなかったけれど、人や街並みの匂い、飯の味、建造物、お洒落な人々とふとした時に目に入るホームレスとの格差、凄く記憶に焼き付いている、そんな中で公開された本作、かの有名なトムハーパー監督のレミゼラブルとはまた違う毛質というのは瞬時に理解し興味を持ち、カンヌ審査員賞ということでこりゃ観るしかない!!

「世の中には悪い草も悪い人間もない、ただ育てる者が悪いだけだ」ラストシーンで引用されたユーゴーの『レ・ミゼラブル』の一節にこの映画の全てが詰まっていた、鋭い刃物を首元に突き付けられている感じ、鳥肌が止まらなかった、負の連鎖が続かないことを祈るしか自分には出来ない、

1862年に小説へ記されたフランスから現代まで、全く変わっていない、いや、むしろ酷い状況にあるのではないか、1本のパンで悪人にされたジャン・ヴァルジャン同様に、一本の煙草でセクハラ紛いの持ち物検査をされる女の子、1匹の子ラインオンを興味本位で奪ってしまったが為に顔にゴム弾を喰らわされる男の子、勿論彼らは過ちを犯しているが、何かが違う、

自分が見たフランスは本当にごく一部だったことを痛感した、民衆は怒っている、闘うべき相手がいる、もう1度、革命が起こる時は近い、
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