今まで観たドラン作品の中でもかなり良かった。
母と子、というテーマが軸になっていて、さらに二人の純愛もセンス良く重厚に描かれている点がフルコースで満足。
細部まで興味のわく演出が見所で、カメラワークはもちろん、ワイワイとパーティを楽しむ仲間や天候の変化に引き込まれる。(ベジータという名前が挙がったのには笑ってしまった。)
湖を泳ぐシーンをはじめ、鏡に写った顔のアザや植木鉢が消えているような、緻密な演出が繊細な心情を表していた。
このような細かい作り込みが、映画全体をテキトーに楽しんだときにも効いているように思った。