マティアス&マキシムの作品情報・感想・評価

「マティアス&マキシム」に投稿された感想・評価

sae

saeの感想・評価

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誰かに恋をする。胸が痛くて、苦しくて、ヒリヒリする。気づいてしまった想いへの2人の戸惑いや動揺、もどかしさが痛いほど伝わってくる。けれどその想いは複雑なんかではなく、ただただ真っ直ぐで純粋でシンプルなものなのだ、と彼らを見て思う。
光が差し込むような爽やかなラストの表情が切なくて、愛しくて、めちゃくちゃグッときた。
ドラン作品はいつもラストがいいなあ、と。
マティアス&マキシムは
恋のすべてが詰まった紛れもない傑作。

グザヴィエ・ドランが「君の名前で僕を呼んで」に衝撃を受けて作った作品と言われれば
どんなに美しく繊細でドラマチックな作品になるのだろうかと期待をすると思うけれど
この作品は私たちみんなの心に響く等身大のラブストーリーであり
恋したことがある人なら誰もが一度は経験がある感情を描いた期待以上の傑作でした。

初めて恋をした時のような繊細でピュアな気持ちがスクリーンから溢れ出しそうなほど美しく映し出されている。

予期せぬ親友とのキスから友情と恋の間で葛藤する心の動きや
秘めたまま日常をやり過ごす苦悩、抑えきれない想い、言葉に表せない複雑に揺れ動く心…

切なさを刺激する繊細で美しい視線で映し出される恋に加えて
青春の輝きも素晴らしくて
ドラン監督の研ぎ澄まされた感性による視点で映し出された映像の中には
言葉で表すことのできないすべてがあった。

観ている観客の胸も高鳴るほど
感じたことのある普遍的な想いが描かれたこの作品を観て
ドラン監督の才能に打ちのめされる。

彼が20代で築き上げてきた素晴らしい友情の中で完成した映画。
ラブストーリーであり、永遠に続く友情を描いたドラマである。

ぜひとも大きなスクリーンで繊細な感情を全身で感じて欲しい。
2020.8.1

グザヴィエドラン最新作。
久々の主演。

オープニングカットはランニングジムで走る主役二人。快活でポルトガル系のマットと痣のあるマックス(グザヴィエドラン)。マッチョイズム。つまりホモソーシャル。
この映画は徹頭徹尾ホモソーシャルとホモフォビアの話だ。
ホモソーシャルのなかで生きる親友マットとマックスは友人の妹の映画のなかで無理矢理キスをさせられてしまい、互いの同性愛的感情に気付いてしまう。
マットは強烈な抵抗を示し池を泳いでいくが、結局はマックスに向かって戻されていく。マットは婚約者がいるので自分の感情を認められない。マックスは自分の感情に気づいているがマットにつれなくされる。
マックスの母親は統合失調症のようで、タバコを吸い理性を保っている。お金の管理で言い合いになり喧嘩する。母親が投げたライターで怪我するマックス。
あとで和解するも、
「言葉で言わないと。」という母親の言葉。
マックスとマットの、言葉では言えない関係。
マットの罵倒からの、友人のさりげない促しからの和解、そして濃厚な絡み。起たずに出ていく悲哀。最後、マックスが家の前で待っているのは、もはや必然だった。
ラストの男たちの表情、なんて美しいんだろう。
なすび

なすびの感想・評価

5.0
ドラン作品で一番の共感。描かれるのは誰もが経験したことのある感情。予告に一瞬映るラブシーンは、めちゃくちゃ官能的で美しい。

ハリウッド進出を図ったであろう前作では色々思うところもあったが、、、今作では初期作品のような繊細さとセリフに頼りすぎない演出に魅せられ、とにかく切なかった。加えてドラン作品で初めて描かれるであろう青春(爽やか!)とど直球なロマンス(胸キュン!)。

『君の名前で僕を呼んで』に強く影響うけているらしいが、なるほど。あちらがギリシャ彫刻ならば、マティアス&マキシムは等身大なリアルな恋物語といったところか。

『マミー』も『わたしはロランス』も上回りドラン作品で一番好き。最高。
たった一度の同性とのキスで、大きく揺らぐセクシュアリティ。

しかも相手は幼馴染。友情?愛情?

男二人の心の中はぐちゃぐちゃ。

だけど、儚くて、なんだか目が離せなかった。


Just one kiss with the same sex can cause a huge shift in sexuality.

And the other person is a childhood friend. Friendship? Love?

The two men's hearts are messed up.

But it's so fragile that I couldn't take my eyes off of it, somehow.
marin

marinの感想・評価

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フォーカス、ピント、カメラワーク。ドランは一体どこまで行ってしまうのだろう。人が人にはうまく伝えられない感情の機微をここまで掬い取れるなんて。
苦しくてヒリヒリとして涙が出た。誰かを好きになる気持ちって、こうだったよね。
smmt705

smmt705の感想・評価

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地元の友達がずっと仲良くて、集まるたんびにうるさくて忙しない!母親たちのお喋りや、友達の妹の喋り方、マックスの母親とのやり取り。地元への愛着と嫌悪を同時に感じた。会話の度に息継ぎの出来ない画面の繋がりがあって、そう、忙しない空間は時々人を追い詰めるのよ。もし、長い間友達だったのに好きかもしれないと思っても、わたしは何も出来ないなぁ。あの衝動は勇気がいるよね。
ヨラ

ヨラの感想・評価

4.0
今のところ、ドランでいちばん好き。まだ変わるんだな、すごいな。ヒリヒリするようなところはやわらいでて、でもやっぱりどうしようもなくドランぽさもあって、余韻とかなんだとか、まじ最後泣いた
グザヴィエ・ドラン監督の作品ってオシャレだけど、ストーリーにあんまり入り込めないことが多かった。

でも、この作品にはすごい引き込まれた!
とにかくストーリーがいい!!
本当は両想いの幼なじみだけど、友情なのか愛情なのかわからなくて不器用になって傷付けちゃう…
ありきたりの設定だけど、やっぱいいよね!

特にお気に入りは、あの画面が狭くなるシーン。画面暗転から狭くするって…天才だ。あとラストシーン微笑ましいな〜!

グザヴィエ・ドランの作品はほぼ毎回ゲイが登場するけど、ゲイの恋をメインに描いたのは何気に今回が初めて。
監督自身もゲイらしいし、これからもっとこーゆー胸キュンなラブストーリー撮ってほしいな〜
haru

haruの感想・評価

5.0
字幕なしケベコワが聞き取れず詳細が曖昧だったけど、それでも傑作だった。初期の派手で荒削りなポップ感が、洗練されてより「映画らしく」なってる。 スローだけじゃなくてファストモーションが上手く混ざってて驚くし、一瞬の愛のきらめきを劇的にするアスペクト比の変化には声が出る。感情を高ぶらされる。

フランス語と英語の扱い、醤油やアジア料理の店が映ってたり、階層が様々だったり、SDFの描写あり、描かれる対象が広まったのも印象的。わざとたどたどしく話してる英語の愛おしさよ
Amirの曲で盛り上がってるシーン、あの曲良いよねってわくわくして最高だった

やっぱり映画好きだなと思わせてくれてありがとう。これから撮るごとにより磨きがかかるんだろうなって、これからの作品もますます楽しみ
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