odyss

その手に触れるまでのodyssのレビュー・感想・評価

その手に触れるまで(2019年製作の映画)
3.0
【イスラム原理主義】

ベルギーを舞台に、イスラム原理主義に染まった少年の行動を描いた映画。

ただし、あまり説明的には作られてはいません。
少年の心理や行動が、いわば説明抜きに放り出すように映像になっているだけなので、イスラム教信者がほとんどいない日本に住んでいる身からすれば、さほど説得的とは言えません。

移民のイスラム信者が多いヨーロッパからすれば、こんなもの、なんでしょうけど。

敢えて言えば、こういう手法で捉えられたイスラム移民は、異質性がそれだけ際立っているような。

事件後に少年に与えられた更生プログラムがちょっと興味深い。
厳罰主義とは訣別したヨーロッパのリベラルな姿勢は、まあ分かる。でも、これで更生がなされるのかなあ・・・と疑問に感じました。

当分、ヨーロッパでは移民問題は解決しないだろう、とも。
日本も少子化で移民を・・・ということになってるから、他人事じゃありませんけどね。
odyss

odyss