LuckyMOTOMIYA

ザ・コンヴェントのLuckyMOTOMIYAのレビュー・感想・評価

ザ・コンヴェント(2018年製作の映画)
2.5
2018年のイギリス映画。ポール・ハイエット監督、グレゴリー・ブレア原案、ポール・ハイエット、コナル・パーマー脚本によるホラー・ファンタジー。

17世紀、魔女裁判により火刑に処せられる寸前の少女ペルセフォネは女子修道院(convent)のマザー何某さんに救われたものの、その修道院は過剰に厳格な上、次々と不可解な災難に見舞われ…云々、果たして少女の運命や如何に、といったお話。

ペルセフォネ(ペルセポネー)と言えばギリシア神話の女神さま、冥界を統べるハデス(ハーデース)のお妃さまであらせられます。

一神教のキリスト教から見れば、古代ギリシアの多神教は異教ですので、主人公のお名前からして方向性は明白。想像に違わぬ方向で物語は進み、いささか物足りなさを覚えました。

キリスト教が西洋文明ひいては現代社会全体に及ぼした影響には大いに関心がございます。動物を含む自然界を人間の下位に置き環境問題の原因となったこと、受精卵を生命の誕生と見なして人工妊娠中絶を問題視、母体の選択権を含め生命倫理の諸問題を引き起こしたこと、等々。

ただ、異教や異端を悪と断じて敵視して、行き着くところは、はいオカルトですよー、という展開はいつ見ても「うむむ」となります。それなのに鑑賞してしまうのは、潜在意識が「うむむ」を欲しているのかも知れません。
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