虎舞羅ーコブラー

ANNA/アナの虎舞羅ーコブラーのレビュー・感想・評価

ANNA/アナ(2019年製作の映画)
3.9
「レオン」のリュック・ベッソン監督が描く、スパイアクションスリラー作品。

去年のコロ助による第一の緊急事態宣言明けに公開され、気になっていたものの泣く泣くレンタル。
やはりリュック・ベッソン監督作だけあり、久々に「映画を見たなぁ〜!」という見応えと満足感を得られました。これぞエンターテイメント!という作品を見ると、やはり心が踊りますね。
1990年代のロシアの諜報機関KGBを舞台に、人生転落まっしぐらだった美女、アナが殺し屋へと生まれ変わっていく物語。
この作品は主人公のアナが国や政府組織たちに振り回されながらも、その運命に抗う術を模索していく作品だと感じました。
アナは生まれつきの身体能力と頭脳、そしてその美貌を武器に戦っていきます。女スパイという事もありベッドシーン的なのもかなり多い印象でしたが、その一つひとつに心情が感じられるのがスゴい。意味のないそういうシーンではなかったのが個人的には好印象でした。
本格的なアクションシーンは大まかに二箇所ですが、逆にこの数だからこそ安定している作品だと思いました。レストランでの皿を割って刃物にしたり、屈強な男たちを的確で素早いアタックで倒すシーン。強烈なアナの“強さ”を見せつけた後、少しずつアナの“脆さ”を感じさせていく構成は見事だと思いましたね。

二転三転と予想を裏切られる、骨太なスパイアクション映画を拝見出来ました。アナに騙されたい方は是非〜!