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アニエスによるヴァルダのEyesworthのレビュー・感想・評価

アニエスによるヴァルダ(2019年製作の映画)
4.5
【ひらめき、創造、共有】

アニエス・ヴァルダの捜索人生の集大成たるセルフ・ドキュメンタリー。

〈あらすじ〉
2019年3月29日、惜しまれつつこの世を去ったフランスの女性監督アニエス・ヴァルダの遺作となったドキュメンタリー。自身にカメラを向けて、半世紀に渡る創作活動を振り返り、映画に捧げた人生を浮き彫りにする…

〈所感〉
独創的、ユニークな考えの人ってどこか超人的で世間離れしていて取っ付き難いところがあるが、アニエス・ヴァルダはユーモアがあって市民に寄り添った映像を撮るので映像作家として誰よりも信頼でき、なおかつ面白い。彼女の創作はひらめきに始まり、創造的活動が入り、そして皆と共有できて初めて終わる。自己完結型の天才ではなく、あくまで他者と交わりながら自らの色と香を世界に撒き散らしていく。そんな彼女の映像、写真、インスタレーションには我々若い世代もエモさすら感じる。ハートのジャガイモ、歪さを肯定する人。まだ全ての作品は見ていないので、これから他の作品もゆっくり見ていきたい。
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