もとまち

ラビッド・ドッグスのもとまちのレビュー・感想・評価

ラビッド・ドッグス(1974年製作の映画)
3.7
お下劣強盗団が繰り広げる地獄のバイオレンスドライブ。人質に放尿を強要したり行きずりのおばさんを刺し殺しちゃったりと、ほとんどお下劣どころでは済まされない暴れっぷりである。そんな彼らのイカれた逃亡劇に理不尽にも巻き込まれる人質の方々。病気の息子を抱えたお父さんと若い女性の二人。強盗団は「ガキのキンタマなんてぶっ飛ばしてやるぜ!」と息巻いて息子に銃口を突きつけ、女性の体にはマヨネーズを塗りたくる。見ていて不快なレベルのやりたい放題が延々と続く。特に強盗団の手下「32」を演じるジョージ・イーストマンの下劣ぶりと言ったら!『猟奇!喰人鬼の島』でもそうだったが変態狂人の役が本当に似合う。そんな感じでイライラしながら見ていると、急転直下のラストシーンに度肝を抜かれる。あのオチにはやられた!と思わざるを得ない。バーヴァらしさは全体的にあまり見受けられず、職人監督的な手堅さを感じる。目のギョロリと開かれた死体が無造作に棄て去られるところを広角レンズで映すのは監督っぽいかもしれない。
もとまち

もとまち