映画好きニンゲン

ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方の映画好きニンゲンのレビュー・感想・評価

4.5
ポスターから見るに、ほんわかしたオーガニックのナチュラルな暮らし!憧れるうー!ってな感じだけど
実際は過酷な現実。でも、過酷だと思っているのは人間だけじゃない?
動物や植物にとっては過酷でも何でもなく、自然の原理だったりするんじゃない?

弱肉強食が可哀想とか、被災する動物が可哀想とか、残酷とか過酷とか、
でもそれが自然。これが自然なのだなと、思うことが出来る作品。

自然てのは、どうすることも出来ない。コントロールするものでもない。
そして命もまた、、
そういうことを学べる良い作品だと思う。

ただ単に、都会暮らしから大きな農場作った夫婦の話ではあるんだけど、自然に抗おうとして、出来なくて、のトライアンドエラーを繰り返し、年月をかけて、自然をコントロールするようでしない、良い意味で自然と共存するような、そんな物語。

視覚的に『綺麗だな』『残酷だな』と、そんな映像ばかりだから、表面的に見ても楽しめるし、(残酷なのは除き)
私は逆にマインドにも訴えかけられた。

自然の強大さを改めて考えさせられたから。なる時はなる、という事を思えば、自分を苦しめているものから解放される感じ。
抗おうとして抗えない、それは確かに苦しいけど、それが現実(自然)だと思えることにより、次のステップに進めるような勇気を貰った気がする。

1羽のにわとりのシーンは『可哀想』と思った。やめて、まさかね…そんなーと思って涙が出たが、
可哀想、悲しい、辛い、というものも全て飲み込んでしまうような、というかそれが自然なのかなと思って、
悲しいんだけど納得出来ることではあるから、
ペットロスにも良いんじゃないかと思います。

(可哀想なシーンがあるので、初期ペットロスには向かないが、
長期的なペットロス向けかなと
自然の心理が心を楽にしてくれるような気がする)