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フリー・ガイのyokoのレビュー・感想・評価

フリー・ガイ(2021年製作の映画)
3.9
一度きりの人生、モブから主役に!が基本テーマだと思うがモブ歴を重ねたプロモブプレーヤーの私としては何言うてんねんの気持ちもある。どのくらいあるかと言えばマトリックスでネオ売ったハゲちょび髭と同じくらいある。嘘世界のレイヤーから一段上がったところでホントの世界で幸せになれるのか?リアルだからこそ充実感というお題目。モーフィアスは嘘ばっかだしトリニティはなびかんし新人は調子こいてるし(私とハゲの主観)こりゃスミスにお願いしてレイヤーを下げて仮想で無双してたほうがええわいってなもんで、世界の仕組みに気がつくこと=ボクラノホントウノシアワセ、がマトリックス以降ありふれてる気がする。飛び出したところでモブなんだよ俺は!という人間には余計なお世話だがどうだろうか。

サーバーを壊してシステムがダウンしていくのだがアナログにグラデーションのように観ている人間に端から徐々に世界が崩壊していってると見せてるが、0、1でポンと消えるだけだと思うが。メタ的に映画的に都合よく崩壊していくように見える。

あと根本的な疑問なんだが新ゲーム出した途端前サービスを停止させるなんてあるかな?

逆にモブ賛歌だとしても結局観察され消費される存在として生きていくのもどうなのだろう。結局リアル恋愛のスパイスだし。

ハルクの腕なのに飛ばしすぎないように(このあとくんずほぐれずの組合をさせたい映画内より一段上のレイヤーの思惑)変に回り込んで殴っていたのが気になる。

真相を知ったガイが実存を理解するのが早すぎる気がする。まあしょうがないか。

トゥルーマンだけでなくレベルE RPG編、ウェストワールド、All you need is kill的な面白さもある。フリーガイの場合、シンクロ系ゲームやマトリックスと違って人間プレーヤーはゲーム内ダメージはなんの影響も及ぼさないのでそういった意味での緊張感はない。

一番不思議なのはブルーシャツガイが、製作者側のおもひでを投影したキャラなわけですよ。なのに抹消しようとしたり色々気づくの遅くね。好きな人への思いを行動様式にプログラミングしてるんですよ。トラブル時プレーヤー、ハッカー!って思うのではなくあのモブか〜!て思わないとダメでしょう。

とはいえ苦言をていしたが重ねメタで実存グラ系は好きなので高評価。

良かった点
All you need is kill的な繰り返しのレベルアップ
闇堕ちガイがこんなん意味ないぜ!とモブに意地悪
うひょひょムーヴなチャニングテイタム
ゲーム配信者がそのまま本物がいるのもザ俳優的な絵面とは違う趣にワクテカ
金魚の水槽がデカくなってるとこ。自分も世界の仕組みを理解する事で観察している金魚の世界を広げたくなった。
ヘッドスプリングができないアントワン
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