福福吉吉

ウルフズ・コールの福福吉吉のレビュー・感想・評価

ウルフズ・コール(2019年製作の映画)
4.0
◆あらすじ◆
フランス軍の潜水艦のソナーの分析官であるシャンテレットはシリアでの任務中、対象の識別に失敗して深刻な事態を招いてしまう。艦長のグランシャンの対処によって難を逃れたが、シャンテレットは識別できなかった対象の正体を探ろうとするのだが...。

◆感想◆
潜水艦のソナーの分析官を主役にした潜水艦の作品となっており、珍しい切り口で若い分析官が失敗しながら、自身の耳で窮地を突破する姿が描かれています。

主人公のシャンテレット(フランソワ・シヴィル)は優れた聴力を持っており、ソナーの音で敵の動きを探る役目を担っていました。しかし、対象を敵だと識別できずに深刻な事態を招きます。この識別時の彼の緊迫した表情がとても印象的で、潜水艦の全ての運命を背負ったかのような雰囲気が凄まじかったです。

失敗に落ち込むシャンテレットに対し、艦長のグランシャン(レダ・カテブ)、副艦長のドルシ(オマール・シー)は決して責めず、彼の力をそのまま信じている姿が描かれます。この2人の上官が素敵すぎて、他の上官たちが外道に見えて仕方がなかったです。

ストーリーとしてシャンテレットが識別を失敗した対象を突きとめる姿とともに、フランス軍の2つの潜水艦の出発が描かれていくのですが、ここから世界規模で戦争の危険が迫る展開になっていき、一気に白熱していきます。前述したグランシャンとドルシがそれぞれ艦長として潜水艦を出発させるのですが、この2人の潜水艦がストーリーを大きく動かしていきます。

ラストは呆然とするしかなかったです。

かなり面白い作品でした。潜水艦映画でも変わり種で予想できない展開が楽しめました。

鑑賞日:2023年11月1日
鑑賞方法:CS ムービープラス
(録画日:2022年9月1日)
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