ユータッコ

Winnyのユータッコのレビュー・感想・評価

Winny(2023年製作の映画)
3.7
こういう事件があったことを、知らない人に知ってもらいたい。
世界を変える、日本を変える、何かを変える。
自分が、誰かが一歩前に進むために。
そんなことを考えさせてくれた作品だった。

他のユーザーの感想・評価

とても見応えが有りました。
東出さんの作品の中では、「聖の青春」の羽生さん以来のハマり役ではないかと感じました。
主役の作品としては、今作品が一番輝いていると思います。

もしかしたら、東出さんは、実際に存在していた人の役に似せていく方が合ってるのかなぁとも思いました。

内容もしっかりしているし、自分も知っているwinnyの事件が、実は全く本質を、そして最終的な結論も知らなかったんだなぁと自分の無知さ感じました。

一見の価値有りです。
AkiXCX

AkiXCXの感想・評価

3.5

このレビューはネタバレを含みます

当時小学生だったので事件名覚えてるくらいで何がダメと言われてたのか何で事件になってたのかは知らなかった。

30歳になった今この映画を見て、そういうことだったのかと理解した。

日本が誇るべき技術が開発されたにもかかわらず潰されかけるのを目の当たりにしてどの国もそうかもしれないけど、この国にも自由なんてないのかと悲しくなった。

奇しくもWinnyで発覚した愛媛県警の裏金問題のきっかけの仙波さんの告発は金子さんが作ろうとした仕組みそのものだった。告発も匿名性が守られた中で行われれば、告発者の地位や身の安全が保障される、そういうことに使って欲しかったから作った。

もし、金子さんが日本じゃなくて外国、例えばアメリカで開発してたら何もお咎めなしにみんながWinnyを使えるようになってたのか。

結局無罪は勝ち取ったと最後にあったけど、それも全然知らなかったし、というよりマスコミはこの無罪の話絶対事件になった時より報道してないやろ

考えさせられたし、気分が落ち込んだ。
あや

あやの感想・評価

4.5
公開前から気にはなっていて、タイミングが合い鑑賞。
名前を聞いたことある程度で何か悪い話題になってたやつだよね??ぐらいな知識しかなかったけど、やっぱり印象操作にまんまとハマってたんだ!!と判明。
どの役も眼鏡や服装とかで当時を表してるけど、和田正人さんだけ装飾の特徴がない感じの役だったから「2023年の人の顔してる!」と思ってしまって変なとこ気になって観てた。
誓約書を書き写した話、マジで早くはなしなよ!!!って壇さんと同じ気持ちになった。

警察もめちゃくちゃだし、不穏なシーンはホラーみたいなドキドキがあった。
普通の人が3年かかるものを2週間でできてしまう人だと思うと、7年間を何事もなく過ごせていたら今の日本はちょっと違ったのかな。残念でならない。

吹越さんはダークな役も多い分、良い人だと心強くて安心して観ていられる。金子大地くんも三浦貴大さんも本当いい!
秋刀魚にかぶりついたとこびっくりした。
阿蘇山大噴火さんがいるのもナイス。
apoLion

apoLionの感想・評価

4.7
気骨のあるドラマ
失礼ながら良くある邦画レベルも覚悟していたが、そのようなレベルに収まらない。俳優陣もさることながら名を残し、大事件の題材を持て余すことなく、そして金子氏へ敬意を込めてつくられた作品だった。見事。もっと評価されても良い映画ではないか。(聖の青春やアメリカンスナイパーを想起した。)

追伸
阿蘇山大噴火でリアリティー演出するのズルい
yosko

yoskoの感想・評価

4.4
前評判はそこまで目立ってなかったと思うが、映画館に行くとほぼ満席…

しかし終わってから納得、これは傑作でした。事件の内容含めて一度は観ておくべき作品だと思う。そして東出はやっぱり役者としてはスゴいなと思わされた。

日本の悪しき点をまざまざと見せつけられる本作はホント多くの人に見てほしい。
四畳半

四畳半の感想・評価

3.7
劇場で鑑賞

図らずも出る杭になってしまった男と、率先して出る杭になった男を同時に描いた点は、見事な脚色だと思った。ちょい散漫な気もするが

自分の事は棚に上げるのが得意な日本人らしい事件で、後味もあまり良くはないのだが、金子勇氏の純粋さが何よりの映画的なカタルシスをもたらしている

何より東出昌大の演技センスが憎らしいほどに光りまくってる。エンドロールで流れる金子勇氏本人の映像を見ると尚更。
所謂オタク的な挙動や喋り方に、金子氏の愛嬌のような、ぱっと見で無害な印象が完璧に表現されている。

逆に気になったのは木竜麻生さん。
時代感を表現する為、敢えてステレオタイプなお茶汲み秘書にしたのかと思ったが、明らかにマンスプイレニングというか、観客へ説明する為にわざと無知なお馬鹿キャラとして設定されていて性差別的に感じた。
池上彰の番組とかでよく見る女性アイドルポジション
飲み会のシーンで一人だけ赤い衣装着てたのも、あからさまな紅一点過ぎてギャグなのかと思った。

吹越満さん超格好良かったし法廷劇としては面白く観れたけど、それ以外のシーン(法廷の外)が様々なクリシェだらけで結構ノイズになって流石に辟易した。
金子勇さん以外の殆どのキャラクターが記号的なのも残念。

ただ、中々チャレンジングな企画ではあったので今後もこういう映画観たいっす
kuni

kuniの感想・評価

1.5
Winnyとか懐かしいな あったなWinny
開発者の金子氏のあまりにも早い死は惜しかったよな 裁判に時間を浪費させられ彼の才能を活かすことができなかったのは大きな損失であったのは確か まぁ時代を鑑みればある程度致し方なかったかとも思いますが
まぁそれはそれとして映画自体はまぁ凡庸オブ凡庸ですね
まずもって法廷劇という時点でまぁ無理ですよね期待するのは 法廷劇は基本的に盛り上がりどころを作るのが難しいし変化がない場面が続く 要するにどうなるかというと映画の質に役者の実力が如実に反映される
まぁその時点でね邦画には無理があるでしょう 例えば洋画や韓国映画なら実力で退屈な法廷劇を名画にするような役者がいますがね邦画には...ということです
まぁそれは当然としてもじゃぁ他の要素、プロットや演出はマシなのかといえば当然そんなわけもなく まずプロットに関して言えば警察内部の裏金云々はあまりにもね
イデオロギーとして云々ではなくあまりにもちゃっちい道徳論、善悪論、そういう稚拙な構成があまりにも知性に欠けるプロットでなんだかなぁという感想ですね
演出はまぁ特にコメントすることもないですね低レベルですねぐらいです
役者は唯一渡辺いっけいがそこそこでしたね ただ京都人はあんなベタベタな喋り方しませんけどね
現場からは以上です
EPATAY

EPATAYの感想・評価

3.6
そもそもにWinny事件を知らなかったので、こんなことがあったんだ......という所から夢中になったし、全貌を知ったあとにこんなことがあったのに何も変わってないのが“今”なんだと思って閉口した。
e

eの感想・評価

3.7
winny事件は全く知らなくてそもそもソフトウェア関連は疎いから無知すぎたし開発者のことなんて気にしたことなかったけど、今の時代だからこそ観なくてはいけない作品と聞いて、でっくん自体もしばらく観てなかったから気になって鑑賞。ストーリーは実話だからただ事実に基づいた裁判劇。金子さんの人柄の良さはすごく分かった。これはソフトウェアの話だけどいろんなことに当てはめることができるとおもった。その時代に合った生き方って何が正解なんて誰にもわからないと思うけどチャレンジなくして成功なし、山があったら登る精神はほんとに尊敬。天才を潰すような未来にはなってほしくないね
takao

takaoの感想・評価

3.2
僕はプログラマをしている。
これが視聴の動機である。

坂井勇はWinnyの制作者であり、これを流布した者である。
このWinnyというソフトを僕はしらなかった。
が、これと類似する技術が実装されたソフトウェアにはお世話になったことがある。

まず、この映画はドキュメンタリーな映画であるということ。
そのために華々しい画も圧巻の演出も痛烈な展開も特にはない。

「この事件のせいで、日本のIT発展はひどく停滞したであろう」
この声について、一部解るようにおもう。
技術を作ること、公表することにリスクを感じるような社会では発展は萎縮してしまうだろうと思う。
この点、彼がこの事件で長き格闘の末に無罪を勝ち取った功績というのは
今日の日本において甚大なものだと認めざるを得ない。


劇中。
坂井勇はWinnyは法的な拘束により、Winnyについての改修を禁止される。
最中にもWinny により違法なファイルのやりとりが日夜行われている。
Winny の脆弱性により情報漏洩などが起こっている。
そういったニュースが彼の耳にも平等に響いている。
まるで世間から責められ脅迫されるような気分であろう。

「たった、1行のコードを追加するだけでいいんです...!」
彼にはその改善のアイデアや実装が頭の中に浮かんでいるのだが、それを行使することができない。

彼は日本語によるコミュニケーションが拙い。
法廷にて、そのいたたまなさを表現するために、その悲痛の精神を綴りあげ、独白をするのである。
このシーンに僕は胸を打たれた。

映画としての評価は決して高くない。
ただ、このドキュメンタリーは僕の足場になっているでろう、坂井勇の功績に気づかせてくれた。
「彼の功績に素直に感謝したい。」
これがこの映画からの収穫である。
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エッフェル塔~創造者の愛~(2021年製作の映画)

3.3

原作を読んでいたこともあるが
物足りなさが否めなかった。
ギュスターブ、アドリエンヌ、レスタックのそれぞれの心の機微を、もう少し詳細に描いて欲しかったなと。

ザ・スクエア 思いやりの聖域(2017年製作の映画)

3.5

「逆転のトライアングル」から、
「フレンチアルプスで起きたこと」に続いて視聴。
これまで、この監督の作品にタッチしなかった己に、恥を知るがいいと言いたい。

リューベン・オストルンドから目が離せない。

フレンチアルプスで起きたこと(2014年製作の映画)

3.6

「逆転のトライアングル」を鑑賞後にAmazon primeで。
人間の本質というか、男の真理を見事に突いた傑作。
実に面白かった。