懐かしいー…
もう懐かしく感じるほどに一昔前のことなのだなぁっと感慨を深い。
本作を知った際、ネガティブな印象を持っていましたがいくつかのレビューで肯定的なコメントが多かったことと、題材が強い興味、ある意味私が強く執着する分野を扱った作品でしたので観てみることとしました。
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金子勇さんを演じる東出さんの演技、素晴らしい。
ひたすらに、無邪気に、純粋に未知なる領域への好奇心と探求心ままに行動する金子さんを見事に演じられていて、ぐっと作品世界へ惹きつけいただけました。逮捕へ至る経緯を丹念に描いていて、どうして長期にわたる係争となってしまったのか、いかに困難な状況であったのかという理解が深めることができ、より一層希望のない、出口に見えない苦しさを体感、我が事のようで。並行して進む県警の不祥事、それとたった一人でその問題に挑む巡査の物語が終盤に交錯する瞬間があって、そこにこの種の問題が一面だけではなくて様々なことで同種の根深い問題を孕んでいるー…と感じるシーン、ぞっとする…。
最後、金子勇さんが話しているインタビューが挿入されていまして、金子さんの人柄、それからここまで演じてこられた俳優さんたちと脚本の秀逸さを振り返ることができ、そこがまた憎いなぁっと思いました。
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本作を観ていると日本の、リテラシーの低さに慄然とします。未知（無知、が正しいかもしれない）に対するとき、どうして排斥、極力排斥すべき（する、ですね）と力を行使するものなのかと強い憤りを覚えます。県警、検察、それから裁判所については露悪的な表現にみえてしまうかもしれませんが実際、これに近いあるいはもっと強烈な事実があるのではないかなと、私は思います。
