たくや

Winnyのたくやのレビュー・感想・評価

Winny(2023年製作の映画)
3.6
日本社会から抹殺された革新的な共有ソフト「Winny」の開発者、金子さんの物語。
実際に起きた出来事。

犯罪に悪用されたが故に、開発者も逮捕された事件とその弁護がストーリーの軸。

粛々と進んでいくストーリーと要所で垣間見れる闇が恐ろしい。エンタメではなく完全に社会派の映画だった。

ここで描かれる闇とは、いまもなお続く“少しでも危ないやつ、はみ出た奴は叩く”という社会の悪い部分。足を引っ張り合う縮図は現代社会にも通ずる。


この作品、なにより東出さんに注目。
彼という役者そのものが、=社会との軋轢、いた場所から弾き出された存在。
…という特殊で捩れたブランド力を感じる。
それが今回の作風とマッチしていて味が出てた。
正直、彼の私生活でのやらかしは不愉快だったけど、それは役者としての評価は関係ない。(まあ演じるキャラにもよるけど)
今回は総じて、彼が金子勇を演じたのは素晴らしいキャスティングだったと思う。
たくや

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