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本当に僕じゃない!のEDENのネタバレレビュー・内容・結末

本当に僕じゃない!(2008年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

7/3/2021

あまりに素晴らしすぎた。10年前の主人公と同い年くらいの時ににもう一回みたかったし、10年後にももういっかいみたい。残り10-15分くらい、最後どうかハッピーエンドになって、と願わずにはいられなかった。

Life is not made for me, but I seem to be made for life, という主人公の言葉が聞けたことがなによりもハッピーエンド。自殺しようとする始まりからの、この終わり方、ってこんなにも泣きたくなる完璧な終わり方、ないでしょう。

キスするとき自転車から手を離す、バービーでの遊び方を知らない彼女、指を絡むのは仲間の合図であり愛の合図、母の帰りを待つ間の石でのカウント、ボーリング場で言われるyou are always welcome here”, バービーを買って彼女の前で開けるシーン(もう無理泣)、あのバスの窓からの中指はもはやiloveyouに近いのでは。兄も母が恋しかったことを知る(それか弟のことを思って電話をかけ続けていた?)。兄のためにつく嘘。石を石の上に放つ。I love you mom.

ピアノが印象的なシーンが3つ。一つ目はbreak in した時のピアノ (途中でやばいことに気づいてかたづけようとするとこまで含めてどこまでも忠実)、二つ目は喧嘩の音を描き消そうとするかのようなピアノ(自分をピアノの音でなんとか保とうとするかのようなピアノ)、三つ目はバービーでの遊び方を知らないで育ってしまった彼女に対しての、i’m here for you, I understand you のためのピアノ(こんなにやさしく愛に溢れたピアノのシーンがいまだかつてあっただろうか?)

私はどう考えても、この弟のほうだったから、兄からの愛のシーンで泣きそうになってしまった。なんで普通になれないのかわからない人にとって、なんで普通が普通なのかわからない人のことは、わからないのだろう。そこでこの兄のように「愛」があれば、その理解のできなさは辛いものだと思う。

終わる時は、I love you momだけど、兄の愛、父の愛、そして第三者のこれからもきっと続いていく愛がしみた。

曲が好きだと思ったら、シガーロスでさすがすぎる。完璧なところで流れるもんだから驚いちゃった。
『フロリダプロジェクト』、『わかってもらえない』とともに、「子供目線の子供映画」として殿堂入りした映画になった。これ、2本だてとかやってほしい!

脚本もいい。you want to analyze it ?? She broke her leg.
いかにも子供がいいそうな、私も散々言ってきた嘘の重ね方というか、言葉のかわし方というか。

leaとお母さんの服が両方カラフル。
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