shiomi

糸のshiomiのレビュー・感想・評価

(2020年製作の映画)
4.5
壮大すぎて2時間に収めるのはもったいない作品。
映画見た人は、是非原作も読んでほしい。

直樹(成田凌)利子(二階堂ふみ)玲子(山本美月)水島(斎藤工)それぞれの登場人物にも、それぞれの人生があって、糸がある。
一つ一つのセリフには背景があって、
本を読むと、映画の色んな伏線が、一つに繋がると思います。

『偉い人にならなくていいから、泣いている人がいたら抱きしめられる人になりなさい。』
香(榮倉奈々)の紡ぐ言葉がずっと残っています。

結衣の温かい人柄には、香(榮倉奈々)の生きている間にかけた愛情が残っていて、
その愛情が、葵を救うことになる。

香がいかに尊い人であるかは原作を読むとよく分かります。

よく考えると、この作品の登場人物一人一人に起こるエピソードは重くて辛くて、切ないんです。

でも、お互い愛情をもって、支えて、励まし合って、喜び悲しみを共有しなら、必死に生きていく。そして未来は明るくなる。

美しい作品で、普通に生きていけることへの喜びを噛み締めていきたい、人と人との繋がりを大切にしたい、そんな風に思える作品です。


最後に。エンドロールとてもいい。
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