2024/2/3
駆け出しのカメラマン・小山田と読者モデルのユカ。若い男女の可愛らしい恋愛映画かと思いきや、予想外になかなかエグイ作品だった。前半は小山田の視点、後半はユカの視点で描かれ、ユカの印象がどんどん変わっていく。が、不誠実で小山田に対して酷いことをしているけれど、どこか憎めないところがある不思議な女性でもある。特にラストの修羅場シーンでは、「この期に及んで！」と思いながら、「これからどうするの？」とユカのことが少し心配になった。恐らく東京という街に搾取されながら、のらりくらりと生きていくのだろうけれど。また、ユカのそれは過大なものの、他者に対する嫉妬、自身に対する正当化は、自分も含めて多くの人が持っているもの。だからこそ、ユカのことを痛い人とは思っても、嫌いにはなれないのかもしれない。
