コ

フラグタイムのコのレビュー・感想・評価

フラグタイム(2019年製作の映画)
3.6
他人との接し方が分からない女子高生森谷美玲は、1日に3分だけ時間を止められる能力を持つ。その間に他人の下着を覗くなどの変態行為に勤しむのだが、何故か止められた時間の中で動ける村上遥に出会う。
村上遥も他人との付き合い方がわからないという悩みを持ち、互いに2人は惹かれあっていく。


時間停止の際淫らな行為に及ぶというのはアダルトビデオや青年漫画などに散見される設定の様に思っていたが、百合作品にも合うというのは新たな知見を得た気がする。

この導入部分が魅力的であった為、その後の作画のブレやモノローグがあまりに普遍的且つ冗長であったのが残念であった。
百合作品にモノローグという表現はもはや必須だと思っているが、それが上手く機能していなかったのはマイナス点として非常に響いてくる。


ただ百合作品というより青春作品という形式の方が今作を素直に受け止められる。
人との接し方、付き合い方。社会を生きる上で必要不可欠な要素を不得手とする人はやはり一定数存在するもので、例に漏れず私もその1人だが、そういったコミュニケーションのあり方を悩める女子高生2人に落とし込んだ作品としては大変美しかった。
コ