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いつのまにか、ここにいる Documentary of 乃木坂46のjyoのレビュー・感想・評価

4.0
乃木坂46のドキュメンタリー映画は、『悲しみの忘れ方』以来の4年ぶりとなる。その4年間に深川麻衣や生駒里奈なとが卒業していき、本作でも既に卒業した西野七瀬が中心となっているが、視点はあくまでも監督。ストーリーテラーとして彼女らに1年半近くも密着して完成させた。依頼を受けた時は、乃木坂46の事は全く知らなかったという。自分が感じた事をインタータイトルを用いて説明していき、また全10章からなる章立てになっているため、監督同様、彼女たちを知らない人が入りやすいよう工夫されている。どんな作品になるかも全く予測ができなかった。

章ごとにさまざまなメンバー取り上げられている。特に印象に残ったのは齋藤飛鳥だ。齋藤飛鳥は、一期生として初期から在籍しており、今年21歳と非常に若く、去年は『あの頃、君を追いかけた』など映画出演も果たし、活躍の一方、塩対応として毒舌を吐くキャラとしてファンの間で知られている。その為、知らない人からは批判されやすい。一度、テレビの密着番組で取材された事があるが、握手会の対応が知らない人からネットで批判された。しかし、これを見ると多少なりともそれまでネットで批判していた人たちの印象は変わるはずだ。幼い頃から、アイドルとして活動し、いわゆる「普通」を送れなかった。その「普通」を送る場面が映像として映し出され、別の世界の人という事よりわかった。

そして、3期生の与田祐希や大園桃子といったセンターの経験もある子もピックアップされ、監督もやはり3期生には何かしら感じているようだ。

だが、『悲しみの忘れ方』の直接的な続編ではなかった。それを書くと前作のネタバレにもなるので控えるが、あそこも掘り下げるべきだと考える。恐らく、ファンの方でも思った事だろう。というわけで、スコアは、−1。

全く関係ない事で締めるが、この映画を観るとデヴィッド・リーンの『ライアンの娘』が観たくなる。
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