くりふ

ダブル・フェイスのくりふのレビュー・感想・評価

ダブル・フェイス(2017年製作の映画)
3.0
【流血のシロマンス】

劇場未公開物件。ゴルシフテ・ファラハニが出てくるモサドの話、てトコで気になったのでレンタル。

モサドが、亡命したヒズボラの要人で愛人、を保護するお話。

ゴルシフテさんは『バハールの涙』の後だから戦士役で、モサドと戦うんかと思ったら制作順は逆で…ここではその、要人の元愛人でした。正体隠すため顔変えなくちゃいけなくなりやだもーと悶えてます。

で、彼女をしばし、警護する女エージェントが主人公。演じるネタ・リスキンさんはお初でしたが、演技はゴルシフテさんより見応えありました。ゴルさんは女子っぽい役柄な分、損している気もしますが。

スパイものとしては展開ゆるく、ヒリヒリしません。逆境の中で心を通わせてゆく女二人のシロマンスであり、死の隣のメロドラマ…と捉えれば悪くない。私はこれ、わりと好きな方です。

甘くした分、女二人の出自からくる対立軸が弱くなったのは残念。本当ならこの二人、そう簡単に分かり合えないんじゃないか?

ラストに明かされる、モサド本来のミッションに現実味はないが、モサドなら実際こんなふうに、エージェントを使うかも?と思わせて、冷酷に面白かったです。

<2019.10.3記>
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