Kei

ミッドウェイのKeiのレビュー・感想・評価

ミッドウェイ(2019年製作の映画)
3.5
エメリッヒ監督のミッドウェー海戦に基づいた映画。1917やジョジョ・ラビットといった個人にフォーカスした戦争映画を観てきたが、これは「ミッドウェー海戦」に至るまでを俯瞰して観られる群像劇。観ている間ずっと、戦争のボードゲームをプレイしているかのような客観性が伴った。

洋画なので、アメリカ万歳!米軍カッコイイヨナ!な展開かと思いきや、わりとニュートラルな視点で日米軍の攻防が描かれていた。双方の裏の事情や思惑も詳しく組み込まれていたのも良かった。
また、今を生きる自分にとってはアメリカは強大で世界ナンバーワンな感じなのだけれど、登場する米軍兵士は口々に「日本軍ヤバイ」「勝てるのか?」と終始不安げ。日本の肩を持つわけではないが、こんな小さな島国が大国を脅かす存在だったんだな、という意外さを感じた。

海戦が終わるまでに一点集中した映画なので、バツッと切られるような終わり方には少し戸惑いを感じたが、史実を描いたストーリー性のある映画としてとても素晴らしかったと思う。映像美ももちろん圧巻の出来。
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