ARAN

フェイクのARANのレビュー・感想・評価

フェイク(1997年製作の映画)
4.5
なんて映画だ。アルパチーノのこの哀愁漂うマフィア・レフティの演技には感服せざるを得ない。本当に実話なのかと疑うほど内容がハードだった。とにかくレフティが悲しくて優しい男で、だからこそドニーもあそこまで感情移入したんだろう。マフィアとおとり捜査官という偽りから始まった友情とは言え、最後には紛いもなく本物の友情になっていたと思う。「お前だから、許す」このセリフが現実でレフティが言った言葉なのかは分からないけど、それでもこの人になら騙されてもいいと思える人なんて、人生で一回も出会わないくらい珍しいと思う。少なくとも自分にはいない。しかも騙されるのレベルが違うのに。その騙す行為が自分の生死を決めるほどなのに、お前だから許すだなんて、レフティは心の底からドニーという人物を愛していたんだなと思う。こういう形でしか出会えなかった2人がとても悲しい。ジョーがレフティの伝言を聞けている事を心から願ってる。そうすればジョーは少しは救われると思うから。
ARAN

ARAN