やまよし

草間彌生∞INFINITYのやまよしのレビュー・感想・評価

草間彌生∞INFINITY(2018年製作の映画)
4.0
Filmarks試写会。花王とのコラボ。

草間彌生のキャリアが総括的に把握できる良い映画だった。美術関係者の客観的な草間評および時代評の合間に草間彌生の肉声が挟まるスタイルで映画が展開する。

当時を振り返って語る今の草間の声・喋りが何より良い。そもそもボソボソと喋る感じがあって聞き取りにくいのだけれど、創作のコンセプトについて語るところは内容もよくわかんないことになっていて、そのわからなさがグッとくる。地で詩の朗読みたいになっていて凄みがある。

草間彌生については「ひたすらに芸術活動をし続ける人」というイメージを持っていて、それは映画を観終わっても変わらないのだけれども、それに加えて「強い意志と戦略を持って芸術界や時代と戦った人」でもあったんだな、と思った。それで一時ボロボロになっちゃったんだな、とも。

草間彌生が今世間に認めてられて作品をつくり続けられている現状を良かったな、と考えつつも、そんな彼女が発する愛や平和へのメッセージを改めてちゃんと受け止めなきゃな、と思った。
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