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マイ・エンジェルのかずシネマのレビュー・感想・評価

マイ・エンジェル(2018年製作の映画)
3.0
「雨の日の結婚式は地獄の始まり」

母親は娘に対する愛情はきちんとあるタイプだけど行動が伴わず、悪い癖ばかりが出てしまって抜け出せない。
自業自得の部分は強いが、派手な見た目やTPOを弁えない様子等に周囲の目は冷たく、次第にもっと不安定に。
これは典型的な「子供が子供を産んだ話」に思える。
この手の話を見てるといつも思うけど、母親は言わずもがな、子供の父親は何処で何やってんだよと。
もう亡くなってるか塀の中とかなら仕方ないかもしれないけど、自分の子供の母親の性格くらい把握して、自分の子供の事はちゃんとしろよと。
子供の存在すら把握していないならもっと悪い。

学校の鈍さや子供同士の事は仕方がない部分もあるかもしれないけど、ある程度の青年が娘に向かって母親の事で暴言吐くなんて信じらんねぇ。
ただ、娘を虐めてた子はカウンセリングが必要だと思うくらい酷い。それに気づかない学校もやっぱり酷い。

単純に娘が気の毒だし、母親を見て・周囲の人間の言動を浴びて育っているから娘自身も既に言動がヤバくなって来てるし、巻き込まれた優しい男性は只々気の毒だし。
誰も得しない。

よく聞く「人は人に迷惑をかけるのが当たり前なのだから貴方も人を許してあげて」という考えは正しいと思う。
それが出来ない狭量過ぎる人や、すぐに人にレッテルを貼る人はどうかと思う。
でもこの全てに時と場合や限度ってもんはある。
それが娘でも、自分自身でも、対象が誰であっても人の人生の邪魔をしてはいけないと思う。

作品としては題材も良いと思うし色みは綺麗だったけど、ストーリーはもうひとつ。題材による閉塞感や子供の頃の狭い世界での出来事というのとは別で、あまり広がりを感じなかった。

ウェディングドレス姿の時のマリオン・コティヤールのブルーのアイラインが綺麗だな。
白みピンクのマットシャドウにブルーのカラーマスカラも綺麗。
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