狂騒のロックエンターテインメント！！
3年前の企画発表から楽しみにしていた作品。湯浅政明×野木亜紀子×松本大洋×大友良英×森山未來×アヴちゃん…強すぎる布陣が強すぎる。
歴史に埋もれてしまった、でも確かに生きていた人間たちのドラマとして熱狂と共に喉にゴクゴクと注入されるアニメーションの快楽。ほぼ演劇やライブを見に行った時と同じ興奮と読後感があった。
山田尚子×吉田玲子×高野文子×牛尾憲輔の『平家物語』が大好きで見ててサイエンスSARUヤバすぎるだろ…と思っていたけど予想を遥かに超えて凄かった。
今回特にパンしていく広い画面が多いなと思った。盲の表現として水彩みたいになる世界がすごい。
アヴちゃんさん凄いとは聞いていたけど本当にひれ伏すレベルの凄さ。声で世界を統一できそうな響きがある。
音楽が良すぎる。サントラを聞きたい。
演出がかなり前衛的で、ともすると歴史って古いものと思ってしまいがちだけど当時の最先端のエンターテインメントはこれや！！と見せつけられる凄みがある。
『どろろ』の百鬼丸のことを凄く思い出す犬王の宿命。
禍々しい面の声が多層的で本当に怖かった。
劇場のスピーカーが悪いのか音像がクリアじゃない箇所があってやや残念。
個人的には友有座チームのリクルートとかも見たかったのだが、視点を犬王と友有に絞ってタイトにまとめてるのは作りとして手堅い。名乗りの映画で物語ることの映画だった。そこはすごく野木亜紀子を感じられた。
