優

少女の髪どめの優のレビュー・感想・評価

少女の髪どめ(2001年製作の映画)
3.5
(2001年、イラン) (2013/01/17 DVDで視聴) 見返していたら好きになった。奥ゆかしい表現が多いので、一回見るだけだと気づかないことも多い。劇中、台詞は少なく、特に主人公、ナティフとヒロインであるバランには、一切会話がない。表情や仕草だけで伝えるのである(素人とは思えないほど…!)。バランが実は女の子と分かる場面は、「野分」(『源氏物語』)を彷彿とさせる。アフガン難民の問題も克明に描かれ、ナティフは犠牲的な愛をバランに捧げるが…。ヒロインの本名、バランはペルシア語で雨という意味もあるらしい。だからこそ、ラストで雨が降ったのだろう。 
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