あまりテニスのことは知らず，セリーナ選手とビーナス選手がいたことを知っている程度の自分が，この「ドリームプラン」をとおしてより知ろうとして観させていただきました．
変わり者に見えるリチャードが自己流でドリームプランを企画し，それに従ってセリーナとビーナスを育て上げる過程が描かれていました．並大抵の決意では導けないし，娘たちもついていけない．ときには母の強力な協力もあった．もちろん本人たちの努力がすごかった．
身体を使うスポーツのみではなく，教育や人間性の形成についても描かれていて，心が揺さぶられました．父母で娘たちを思う意見をぶつけ合い，その結果前向きな方向にまとまって進む様子は，人種を超えてどの家庭でも「そうであればいい」と思える理想像が描かれていました．
あまり注目する人はいないかもしれませんが，テニスアカデミーを運営するコーチの人柄に好感が持てました．リチャードもこのコーチに巡りあえていなければ，ドリームプランを実行することは不可能だったと思いました．
映画中は父母が真剣に娘たちを育てている姿が描かれていて，その映画の最後に実際のセリーナ選手とビーナス選手の小さいときの映像が映し出されます．まさにその映像を基にこの映画を撮ったことが理解できます．最後までお見逃しなく観ることをお勧めします．
