KUBO

ドリームプランのKUBOのレビュー・感想・評価

ドリームプラン(2021年製作の映画)
4.2
今日はウィル・スミス主演、映画『ドリームプラン』を特別試写会にて鑑賞。

予告編で「ウィル・スミスはアカデミー賞確実!」って断言しちゃってるから、そいつを確かめに劇場へ。

あのヴィーナス&セリーヌ・ウィリアムズの物語なら、結果が分かりきってるだけに、薄っぺらい成功物語になっちゃうんじゃないかと思ったが、

原題の “ King Richard” が表すように、2人を育てた父のリチャードに焦点を当てた物語だったから、一捻りも二捻りもあるアプローチの仕方が、映画としてたいへんおもしろかった。

幼い頃から「お前はヴィーナス・ウィリアムズだ。必ずウィンブルドンで優勝する」と口ぐせのように繰り返して自己肯定感を与えていく。自己流と言いながら、このお父さんの信じる力が娘たちに伝播していく。

ただ、良い面ばかりじゃなくて、何もかもに最善を求める行き過ぎた完璧主義者だから、家族とも、関係者ともぶつかるし、その振る舞いこそが “King Richard” と呼ばれる所以。

その “King Richard “ とヴィーナスが、家族が、コーチが、ぶつかりながらも成長していく様が、本作の見どころ。ただの成功物語で終わらせないラストも素晴らしい!

そんなリチャードを演じたウィル・スミス。確かに名演。太って無精髭だらけのだらし無い体型で、いつものウィル・スミスとは大違いだけど、リアル・リチャードに寄せた芝居は素晴らしい。

もちろんヴィーナス役の子もテニスも含めてがんばってたけど、確かにこれはウィル・スミスの映画だ。

アカデミー賞主演男優賞の行方に必ず絡んできそうな本作。映画ファンはもちろん、テニスファンにもオススメです。
KUBO

KUBO