テニス未経験ながら、独学で“ドリームプラン”なる計画書を作成し、娘たちをプロテニス選手に育てようとする父リチャードの苦難と奮闘を描いた作品。
治安が悪く生活に困窮している人が多いコンプトンに住んでいて、そこに住む多くの若者の将来は悲しいけれど見えたようなもの…。娘たちに自由や夢を与えたい、お金も家も与えたい！命を落としたり行方不明になったり、ドラッグや暴力や人種差別のある日常から抜け出させたいという想いが十分に伝る作品だった。
めちゃくちゃ破天荒で、自分の親だったら嫌だな…って何度も思わされた。でも私とは環境や背景が違い過ぎるし、リチャード自体、はたから見たら理不尽だったりありえなかったりもしたけど、根本に揺るがない愛や家族への想いがあるからこそ、娘たちも良い子に育ったんだろうなと思った。外敵から娘たちを身体を張って守る父親の背中をしっかり見ていたんだろうな。じゃなきゃ反発するに決まってる。
何より、ストーリー通りだけど、子供が産まれる前からドリームプランを作り、産まれて、育てて、テニスなんてやった事もないど素人なのに、娘たちを黒人初の超有名プレーヤーにしてしまうんだもの！凄すぎる！そりゃあ映画になりますわ。
頑固で、傲慢で、自分勝手なリチャードだけど、娘たちの自己肯定感が高いのが愛に溢れていた証拠だなと思う。
そして、島国生まれの日本人の私にはリチャードを人として、父親としてあーだこーだ言う権利もないなと。だって彼の経験や、子供を持って守りたい思いは想像すら出来ないから。
作品としては、エンタメ寄りで見やすかったし、スポーツは全然観ない私でも胸が熱くなったし楽しめました！その分、もっと深い感動や心の揺さぶられ方したかったな～というのが、少し物足りなかった所。
娘たち目線の映画も観てみたいです！
あと、ジョンバが良かった🤭✨
色んな映画にちょいちょい良い役で出てるので嬉しい。今回も一瞬、似てる人かと思う風貌だったけど、ジョンバでした！
2022-221
