このレビューはネタバレを含みます
一見成功譚みたいになってるけど、リチャードのヤバさをしっかり描いてたので、ダンガルみたいな、熱血父ちゃんのおかげで全てうまくいきました！みたいな感じではなくてよかった。king Richardという原題も皮肉だよね？（そうであってくれ）
愛があったように見えたし、実際にあの過干渉が娘たちを色んな危険から守れたところもあるんだろうけど、生まれる前から娘2人のプランを立ててたというヤバさ、あくまで自分の立身出世のためであってそこに2人の意思は関係ないんだな感とか、白人のスポーツを敢えて選んだとか、ゲットー出身をやたらに強調するのとか（しかも調べたらゲットーにこだわってわざわざコンプトンに引っ越したという）から見える白人を見返したいという執着とか、宗教をたびたび持ち出してくるあたりとか、ほぼマインドコントロールでは？と思いながら観てた。
ベースがずっと普通にアウトで、本当に人としての道を外しそうなところになると連れ戻してくれた妻がいて本当よかったね感。
これで安易に良かったねとかすごいねとか言わせたいならそれは生存者バイアスかかってるとしか思えん、たまたまあの環境に耐えうる子たちだったけど、いつ壊れてもおかしくなかったと思う。
23-20
