ジロー

生きるのジローのレビュー・感想・評価

生きる(1952年製作の映画)
4.3
役場で30年間真面目にしかし特に何かをすることもなく働いてきた主人公が、余命宣告をされたことを機に残りの人生を変えようとする物語。
残りの人生を悔いなく生きようと思えた映画だった。冒頭の「この男には生きた時間がない。つまり生きているとは言えない」という言葉が印象的だった。自分には生きた時間があるのかと自問する映画だった。
主人公の喋り方が辿々しくちょっと聞き取りづらいなと思うところがあるなと思うことがあったが、それもこれまで真面目に勤続してきた不安と戦いながらも喋ってたんだなと思うと納得がいく。
最後の主人公の葬式でみんなが主人公のことを話しながら過去を振り返るシーンは自分の死後の目標ですごくいいなと思った。自分も死後に誰かに泣いてもらえるように必死に生ていきたいと思った。