わだげんた

生きるのわだげんたのレビュー・感想・評価

生きる(1952年製作の映画)
4.2
政治家とかは年に一回くらいこの映画観た方が良いよ!

主演の志村喬に感動した。
素晴らしい演技。七人の侍も良かったけれど、この映画も凄いなぁ。眼力
ハンパないです。

物語の構成に感心した。
いきなりレントゲン写真から始まるオープニング。そこからまるで生きる屍のような毎日を送ってる主人公が、不治の病だと知り自分の生き甲斐を探すまでの前半。そして中盤で主人公の死。主人公が死んじゃってどうすんの???
と思ったら、そう来るか。見事。

昭和27年の繁華街の様子がいいなー。もちろん、体験はしてないんだけど、古き良き街並み。

途中で出てくる死神みたいな小説家がいいキャラ。

ヒロイン(?)の小田切みきさんが今の女の人にはない感じが素敵。

人の功績を横取りするバカ上司とその腰巾着に心の底から腹立つけど、役人とか政治の世界とかにはあんな輩、多いんだろうな。あー、やだやだ。

志村喬の働く役所の同僚がみんな死んだ魚みたいな目をしてるのがリアル。

年取ってきて良いのはこういう映画の良さが以前よりわかるようになってきたことだなぁ。

名作はやっぱり名作でした。脱帽。
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