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ソウルフル・ワールドのJIZEのレビュー・感想・評価

ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)
3.8
生まれる前にどのような人間になるかを決める "魂(ソウル)の世界"をテーマにその世界へ迷い込んだジャズピアニストを夢見る音楽教師の数奇な顛末が描かれる。映画館の大迫力の大画面で観たかった。ジャズの音楽の"今という瞬間を生きる"世界でやっている者たちの演奏にまず高揚し感激した。また大都市NYの行き交う喧騒や、魂たちのフワフワしたビジュアルなど、両世界軸における緩急が美しく、ズブズブと物語の最深部へ入り込んでゆく。夢を持ち達成しろ、という何がやりたいか分からないままに大人になってしまった少なからず大多数の一定層へ刺さるピクサーならではのメッセージ性がパワフルに刺さる。綺麗事では着地させず、愉しい魂たちのビジュアルでココまでオブラートに"人間"や"魂"とは、の根源的な大命題へも手を伸ばす安易な人生讃美ではないのは特別良かった。
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